■ 店主インタビュー キャラメルポップコーン機レンタル上州物産の店主 阿部武志に、ポップコーン機レンタルを始めたきっかけ、イベントを成功させるコツなどを聞きました。 インタビュー/文 熊坂仁美(取材屋)
― まず、簡単に自己紹介をお願いします。 阿部武志(あべたけし)です。前橋生まれの前橋育ちで、今年42歳になります。地元の高校(前橋商業高校)を卒業してアイスクリーム問屋に2年ほど勤めた後、20歳の時に父が経営する海産物卸問屋「上州物産」に入りました。1999年に社長となり、2005年からは海産物卸に加えてキャラメルポップコーン機のレンタル業を始めました。 ― ポップコーン機レンタルを始めたきっかけは何だったのですか。 きっかけは娘の幼稚園のバザーです。ボランティアで模擬店を出すことになり、何にしよう考えたとき、以前、家族でディズニーランドに行ったときに食べたキャラメルポップコーンが浮かびました。長い行列ができていただけのことはあって、たしかにとても美味しかった。あれなら絶対に子供たちも大喜びするはずだと思いました。 調べたところ、あるレンタルショップがキャラメルフレーバーも作れるポップコーン機を扱っていたので借りました。 ところが、手順通りに作ったにもかかわらず、本番で大失敗してしまったのです。キャラメルが焦げてしまっただけでなく、香りもなくちっとも美味しくない。ディズニーランドのような味を期待していた子供たちをがっかりさせてしまいました。 ― 失敗の原因は何だったのですか。 設定温度が高すぎたことでした。キャラメルは溶けやすいため、通常の塩味のものよりも温度を低くしなければすぐに焦げてしまいます。しかし、その機械は温度調整ができなかった。つまりキャラメルポップコーン対応機ではなかったわけです。 でも、そのレンタルショップはそんなことを何も言ってくれませんでした。レンタルショップというのは機械を貸すのが仕事で、美味しく作れるかどうかまで考えずに貸しているんだな、ということがよくわかりました。 私は20年以上食品業界にいるため、味にはこだわる方です。このまま引き下がりたくない。なんとか美味しいキャラメルポップコーンを作る方法はないものかと調べ始めました。 ― それでどうしたのですか。 まず、キャラメルポップコーン対応の機械を探しました。その結果、世界シェアナンバーワンの「ゴールドメダル社」のものが温度も中の混ざりもよく、キャラメルポップコーンには最適だということがわかりました。 次に材料です。中でも甘い香りと味を出すフレーバーが特に大事です。いろいろ調べたところ、キャラメルと一緒に入れるオイルが味の鍵を握ることがわかりました。実際に食べながら実験を重ね、キャラメルに最も合うオイルを研究した結果、上州物産ブランドのオイル(「秘伝のオイル」)が生まれました。 良質な機械と吟味した材料がそろい、これで誰でも美味しいキャラメルポップコーンを作れるセットができあがりました。ポップコーン機を2台用意して既存のお客様に貸し出し始め、その後ホームページを作ってレンタルを開始したところ大反響をいただき、日本全国から注文がどんどん来るようになりました。
― ポップコーン機は、今何台あるのですか。 190台です。お客様に「予約済みです」とお断りをするとすごくがっかりされてしまうので、それがつらくてキャンセル待ちが出るたびに機械を買い足していったらこんなに増えてしまいました。190台あっても、シーズンの土日にはフル稼働、年間3000人以上の方に借りていただいています。こんなにたくさんの方にキャラメルポップコーンを楽しんでもらうことができて、とてもうれしいです。 ― イベントでキャラメルポップコーンの模擬店を成功させる秘訣があれば教えて下さい。 キャラメルポップコーンは甘い香りで人を惹きつけますから、あまり凝らなくても自然に人が集まってくるので、秘訣やコツは特にありません。強いて言うなら、ポップコーン機の横にのぼりを立てると、人が多いイベントでも目立つし雰囲気が出ますね。それと、カラフルな手描きのポスターやPOPを作って飾ると、女性やお子さんの受けがいいようですね。
― ありがとうございました。
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